陽の香


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空が高くなり、朝の空気が少し冷たくなってきた。金木犀の香りが秋の始まりを告げる。

濃厚な芳香は、木のすぐ側よりも少し離れた処の方が、より極立つような気がする。

金木犀の花の色はオレンジ色だけれど、たまに花の色が白いものがある。花の名前は、銀木犀。金木犀の香りが濃厚な蜂蜜だとすると、銀木犀の香りはあっさりとした水飴の様にすっきりとしている。

太陽の光に甘い香りが寄り添う季節は、あっという間に過ぎて、紅葉の季節がまもなくやって来る。

 

行き過ぎて 香りを辿る 金木犀

すれ違い 香りを辿る 金木犀

香りたつ 通りすがりの 金木犀